2025年8月
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頭痛を感じたらまず何科?原因を見極めるための診療科選び
頭痛は、多くの人が生涯に一度は経験する、非常によくある症状です。しかし、その原因は、ありふれた風邪から、命に関わる脳の病気まで、実に多岐にわたります。そのため、頭痛を感じた際に「何科を受診すればよいのか?」と迷うのは当然のことと言えるでしょう。頭痛は、大きく二つのタイプに分類されます。一つは、他に明らかな病気がなく、頭痛そのものが病気である「一次性頭痛」です。これには、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などが含まれます。もう一つは、何らかの病気が原因で引き起こされる「二次性頭痛」です。こちらには、くも膜下出血や脳腫瘍、髄膜炎といった、見逃すと命に関わる危険な頭痛が含まれます。適切な診療科を選ぶためには、まず自分の頭痛がどちらのタイプに近いのかを考えることが重要になります。結論から言うと、頭痛を専門的に診断・治療する中心的な診療科は「脳神経外科」または「脳神経内科」です。これらの科は、CTやMRIといった高度な画像診断装置を備え、危険な二次性頭痛の可能性を迅速かつ正確に判断することができます。特に、「これまでに経験したことのないような突然の激しい頭痛」や、「手足の麻痺やろれつが回らないといった神経症状を伴う頭痛」の場合は、一刻を争うため、迷わずこれらの科を受診するか、救急車を呼ぶ必要があります。一方で、慢性的に同じような頭痛を繰り返している場合は、一次性頭痛の可能性が高く、その場合も脳神経外科・内科が専門となりますが、かかりつけの「内科」で相談することも可能です。この記事では、頭痛のタイプ別に考えられる原因と、受診すべき診療科について詳しく解説し、あなたの不安を解消する手助けをします。