信頼できる先生の特徴とは
私は風邪をひいたときなどには大きな病院にはいかず近所にある小さな病院へ通っています。何故大きな病院にいかないのかというと、その小さな病院の先生を信頼しているからです。子供の頃からその病院にかかっていたのですが、その当時はただ近いからと言う理由でした。いつもダジャレばっか言ってる楽しいコンサルタントの先生だったので楽しいから通っていたようなものでした。患者さんの数も多く、いつも混みあっている病院でした。子供の私は「皆、楽しい先生だから来ているのだろう」と考えていました。実際、大きなケガをした訳でもないので先生の腕の良し悪しは全くわかりませんでした。そんなある日の事です。その日私はちょっと擦り傷を負ったので消毒してもらおうと病院に行きました。先生は、こんな傷ツバつけときゃなおるからわざわざ来なくていいよ。というような冗談を言って私の手当てをしてくれていました。その時です、足を自転車の後輪に挟まれて大けがを負った少年が私が手当てを受けていた診察室に運ばれてきたのです。少年の傷は私がみても相当ひどいように見えました。ですが、先生は焦りもせず驚きもせず、状況を見て看護師さんに指示を出し、すぐにその少年の手当てを始めたのです。見ていた私が唖然とするほどにキレイな手さばきで流れるような手際のよさでした。いつも適当な事を言って笑っているだけの先生の真剣な表情を始めてみました。もしかしたら名のある先生なのかもしれないと、帰って母親に先生について尋ねてみると「県の医師会の会長」でした。そんなすごい先生だったのかと驚いた記憶があります。「普段、のほほんと適当」なのに、いざというときには「やれる人」。それが信頼できる先生だと私は思います。ちなみにいつも混んでる小さな病院はきっと「いい先生」がいるはずだと思います。