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  • 熱なしヘルパンギーナ仕事は休むべき?

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    大人がヘルパンギーナにかかった時、もし熱が出ていなければ、「これくらいなら、出勤しても大丈夫だろう」と、つい考えてしまいがちです。特に、喉の痛みだけが主症状である場合、マスクをしていれば、周囲にも気づかれにくいかもしれません。しかし、その判断は、あなた自身の体だけでなく、職場の同僚や、その家族の健康を、危険に晒す可能性がある、非常に自己中心的な、そして無責任な行動と言わざるを得ません。結論から言うと、熱がない場合でも、ヘルパンギーナと診断された、あるいは、その症状が強く疑われる場合は、「仕事は休むべき」です。その理由は、大きく分けて二つあります。第一に、「あなた自身の体のため」です。熱がないからといって、あなたの体の中で、ウイルスが活動していないわけではありません。体は、その侵入者と戦うために、免疫システムをフル稼働させている状態です。そんな時に、無理をして出勤し、仕事のストレスや、肉体的な疲労を重ねることは、免疫力をさらに低下させ、症状の悪化や、回復の遅れを招くだけです。喉の激痛を我慢しながらでは、仕事のパフォーマンスも、当然、著しく低下するでしょう。そして、第二の、そしてより重要な理由が、「周囲への感染拡大を防ぐ」という、社会人としての倫理的な責任です。ヘルパンギーナは、咳やくしゃみによって飛び散る飛沫を介して、人から人へと感染する「飛沫感染」と、ウイルスが付着した手で、ドアノブなどを触り、そこから感染が広がる「接触感染」が、主な感染経路です。あなたがオフィスで咳をしたり、話したりするたびに、ウイルスを含んだ飛沫を、周囲に撒き散らしている可能性があります。もし、あなたの職場の同僚に、小さなお子様を持つ親や、あるいは妊婦さんがいたとしたら。あなたが持ち込んだウイルスが、家庭内感染を引き起こし、最も抵抗力の弱い、子供や胎児に、深刻な影響を及ぼす可能性も、ゼロではないのです。熱がないから、大丈夫。その安易な自己判断が、誰かの平穏な日常を、奪ってしまうかもしれない。その想像力を持つことこそが、責任ある社会人として、最も大切な資質と言えるでしょう。