頬がリンゴのように赤くなることからその名で親しまれるりんご病は、医学的には伝染性紅斑と呼ばれるウイルス性の感染症です。この病気の最大の特徴は、特徴的な発疹が現れた時点ではすでに周囲への感染力がほとんど失われているという点にあります。そのため、病院へ行くべきか迷う親御さんは非常に多いのが実情です。まず結論から述べれば、診断を確定させ、他の重大な疾患との判別を行うために一度は受診を検討するのが賢明です。りんご病の原因となるヒトパルボウイルスB一九型は、発疹が出る一週間ほど前に風邪のような症状を引き起こします。この時期が最も感染力が強いのですが、この段階でりんご病だと気づくことは困難です。頬の赤みや手足の網目状の発疹が出て初めて異変に気づくことになりますが、この段階では本人は比較的元気であることが多く、特別な治療法も存在しないため、自宅で安静に過ごすだけでも回復は可能です。しかし、自己判断で放置することにはリスクも伴います。例えば、溶連菌感染症や風疹など、似たような発疹が出る他の病気である可能性を否定できないからです。特に周囲に妊婦がいる場合は注意が必要です。妊婦がりんご病に感染すると、胎児に深刻な影響を及ぼす恐れがあるため、正確な診断を受けて周囲へ注意喚起を行うことは社会的な責任とも言えます。病院では主に視診によって診断が行われますが、合併症の有無や本人の体調を総合的に判断してもらえます。高熱が続く場合や、関節の痛みを強く訴える場合、あるいは元気がなく水分が摂れないような状況であれば、迷わず受診してください。基本的には対症療法が中心となりますが、医師から適切なアドバイスを受けることで、保護者の不安も解消されるはずです。登園や登校についても、発疹が出ていれば感染力はないため原則として可能ですが、自治体や施設によって独自のルールを設けている場合があるため、診断を受けておくと手続きがスムーズになります。