今から1年前の5月、当時保育園の年長だった娘が、夕食の途中で珍しく眠たいと訴え、少し体が熱いことに気づいたのがすべての始まりでした。熱を測ると37.4度。食欲もそこまで落ちておらず、翌朝には平熱に戻っていたため、私は季節の変わり目の疲れだろうと安易に判断してしまいました。その後の数日間、娘は鼻水を少し出していたものの、元気に登園し、お友達と至近距離で遊んでいました。これが私の最大の失敗であり、今でも悔やまれる判断ミスです。実はその時期、娘のクラスでは原因不明の風邪が流行っていたのですが、それこそがりんご病の初期症状の連鎖だったのです。娘の微熱からちょうど9日が経過した朝、着替えをさせようと娘の顔を見た瞬間、私は自分の目を疑いました。両方の頬が、まるで絵の具を塗ったかのように真っ赤に腫れ上がっていたのです。慌てて近所の小児科へ駆け込むと、先生は一目見て、これは典型的なりんご病ですね、とおっしゃいました。そして、一番ショックだったのはその後の説明でした。お母さん、この赤い顔が出たときはもう感染力はないんですよ。一番危なかったのは、1週間前の熱が出ていた時期なんです、と言われたのです。私は頭が真っ白になりました。あの微熱の時期、娘は保育園で多くのお友達と接し、さらには妊娠中だった私の友人と会う約束までしていたのです。幸い友人への感染は確認されませんでしたが、もし万が一のことがあったらと思うと、背筋が凍る思いでした。娘の初期症状を振り返ってみると、微熱以外にもいくつかの予兆がありました。目が少し充血していたこと、肩を回してだるそうにしていたこと、そして夜中に一度だけ頭が痛いと泣いたこと。これらすべてが、ヒトパルボウイルスB19が体内で暴れていたサインだったのです。子供の体調不良を軽く見ないこと、そして流行している病気の特性を正しく理解しておくことの重要性を、身をもって学びました。りんご病の初期症状はあまりに風邪と似ていて欺瞞に満ちていますが、だからこそ周囲の流行に敏感になり、小さな異変を見逃さない親の目が必要なのだと痛感した出来事でした。