突き指による激しい腫れが引いた後のプロセスこそが、実は指の機能を取り戻すために最も重要な時期となります。通常、適切な処置を行えば1週間から2週間で腫れる症状は落ち着きますが、その後に残るのが「関節の硬さ」と「再発の不安」です。炎症が治まった後のリハビリテーションを怠ると、指の関節を包んでいる組織が分厚く硬くなり、指が完全に握り込めなくなったり、逆に真っ直ぐ伸びなくなったりする「拘縮」という状態に陥ります。リハビリを開始するタイミングは、患部の熱感が消え、腫れる症状が引いてからが基本です。まずは、ぬるま湯の中で指をゆっくりと動かすことから始めましょう。お湯の中で行うことで血流が良くなり、組織の柔軟性が高まります。具体的には、反対の手を使って無理に曲げるのではなく、自分の筋肉を使って、痛みが出ない範囲でゆっくりと「グー」と「パー」を繰り返します。このとき、損傷した靭帯に急激な負荷をかけないよう、じわじわと動かすことがコツです。突き指を繰り返しやすい人は、指の周りの筋肉、いわゆる手内筋の筋力が低下していることが多いため、リハビリの後半では、スポンジを握るトレーニングや、指の間にゴムバンドをかけて広げる運動を取り入れることで、関節の安定性を高めることができます。また、日常生活への復帰に際しては、しばらくの間はテーピングによる補強を続けることも検討すべきです。特にスポーツを再開する際は、再び突き指をして腫れるのを防ぐために、関節の過伸展を防ぐような固定を行います。ただし、いつまでもテーピングに頼りすぎると、指本来の筋力が回復せず、関節が弱くなってしまうというデメリットもあります。リハビリの最終目標は、テーピングなしでも痛みなく、以前と同じように指を動かせるようになることです。また、栄養面でのサポートも忘れてはいけません。組織の修復を助けるタンパク質や、コラーゲンの生成を促すビタミンCを意識的に摂取することで、損傷した靭帯や骨の回復を早めることができます。一度激しく腫れるような突き指を経験すると、その指の関節は一時的に構造的な弱さを抱えることになりますが、段階的で丁寧なリハビリテーションを行うことで、元通りの、あるいはそれ以上の強さを持った指に戻すことは十分に可能です。焦って再受傷することのないよう、自分の指の状態を日々確認しながら、着実に機能回復を図っていく姿勢が求められます。
突き指で腫れる症状を繰り返さないためのリハビリ知識